令和の「即位礼正殿の儀」
こんにちは。オンラインショップ担当の望月です。
令和元年10月22日(火)、「即位式正殿の儀」が執り行われました。これは、天皇陛下が即位を内外へ宣明する儀式です。
当日、テレビのいろいろな番組で、天皇陛下の特集を拝見し、改めて感銘を受けました。その中でも、天皇陛下が皇太子時代である、50歳のお誕生日の時に、会見でおっしゃられた言葉が印象的でした。
‶また、教えと言えば、大学卒業の会見の折にお話ししていることですが、歴代天皇のご事績を学ぶ中で、第95代の花園天皇が、当時の皇太子、後の光厳天皇にあてて書き残した書に、まず徳を積むことの重要性を説き、そのためには学問をしなければいけないと説いておられることに感銘を受けたことを思い出します。そして、花園天皇の言われる「学問」とは、単に博学になるということだけではなくて、人間として学ぶべき道義や礼儀を含めての意味で使われた言葉です。私も、50歳になって改めて学ぶことの大切さを認識しています‴
50歳にして、なお学び深化していく姿勢は、私たち日本国民のお手本そのものだと思いました。また、皇后陛下の、自動車から窓を開けて、笑顔でお手をお振りになる姿を拝見し、なぜか穏やかな気持ちになり、安心しました。
ここで、所功さんの著書『皇室の伝統と日本文化』から一節をご紹介します。
――つぎに同日の午後1時、黄櫨染御袍(こうろぜんのごぼう)を召された天皇陛下は、再び剣璽および御璽・国璽を伴われて、皇居正殿の松の間に出御され、中央の高御座(たかみくら)に昇って次のような「お言葉」(勅語)を朗々と読み上げられた。
「さきに『日本国憲法』及び『皇室典範』の定めるところによって皇位を継承しましたが、ここに即位礼正殿の儀を行い、即位を内外に宣明いたします。このときに当たり、改めて、御父昭和天皇の60余年にわたる御在位の間、いかなるときも、国民と苦楽を共にされた御心を心として、常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法を遵守し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓い、国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします」――
上記は、上皇陛下が平成の「即位礼正殿の儀」のときに読み上げられたお言葉です。今回の天皇陛下のお言葉と比較してみると令和の皇室のめざす姿が垣間見えるかもしれません。私にとってこの日は、天皇陛下のお気持ちを再確認でき、一生懸命に日々を歩んでいこうという勇気をいただいた日となりました。