片づけをしない3姉弟

 こんにちは。オンラインショップ「道徳の本屋さん」店長の佐野です。
 わが家には8歳~2歳までの3人の子供がいます。子供たちが部屋で遊んでいると、あっと言う間におもちゃが部屋中に散らかります。子供たちだけで遊んでくれている間、親は家事やそのほかのやるべきことに集中できるので、ありがたいのですが、そのまま放置していると、1日で足の踏み場もない部屋ができあがります。散らかった部屋を見るたびに「遊び終わったおもちゃは、片づけなさい!」と子供たちを叱りつけて、片づけさせるのですが、子供たちは納得することなく、目を離すとまた部屋は散らかり放題です。

そんなことを繰り返していたある日「いい加減に自分たちで片づけられるようにしなさい!」と叱っていると、長女から「お父さんは片づけなくていいの?」とテーブルの上にある紙の束を指さされました。それは毎日のようにポストに投函されるチラシ類。ポストから家に持ち帰ったものをついつい机の上に置いたままにしてあるのです。痛いところを突かれて、思わず動揺し「ちょうど片づけようと思ってたところだよ」と返事をしました。そう言われて、部屋の中を眺めてみれば、テーブルの上以外にも所々にチラシや書類が置きっぱなしになっていました。

ここで『ニューモラル 心を育てる言葉366日』7月25日“窓が一枚割れていると……”をご紹介します。
――使われなくなったビルの窓が一枚割れていると、ほかの窓を割ることにも抵抗がなくなるものです。また、これが補修されないままだと、「このビルは誰からも管理されていない」というサインになって、自然と非行少年たちが集まって犯罪の温床となり、その地域で犯罪が増加するのです。これを社会学では「破れ窓理論」といって、犯罪防止のためには、最初の小さなきっかけをつくらないことが大切であると考えます。
 私たちも、きれいに整備された道にゴミを捨てることに心理的な抵抗があっても、少しゴミが目に付くようになると、何気なく捨ててしまう人が増えてくるでしょう。こうして少しずつゴミは増えていき、ゴミがたまればたまるほど心理的抵抗は弱まって、その結果、ゴミの山が生まれます。〝皆がやっていることだし、自分一人ぐらい大丈夫だろう〟という気持ちが、大きな問題を生むことになるのです――

片づけをしない子供たちを“なんで片づけできないんだ”と責めていた私ですが、その原因はチラシを放置していた自分自身にあったわけです。普段、親が無意識に行ってしまう行動を、子供は敏感に感じとり真似をしていくのでしょう。「子は親を見て育つ」「子供育ては、自分育て」という言葉の意味を深く味わう出来事となりました。これからは、1日15分でもいいので、部屋を片づける習慣を身につけられるよう、まず自分から意識していきたいと思います。

 

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