「私だけできなかった」

こんにちは。オンラインショップ「道徳の本屋さん」店長の佐野です。
小学2年生の長女が近所で空手を習っています。週に1回、土曜日の夕方に主に私が会場まで連れていきます。会場では、保護者が練習を見学できるスペースがあり、そこで子供たちが空手を習う様子を見る親御さんも多くいます。私はというと、通い始めた当初は見学していましたが、一緒に連れてきている弟たちが会場の中で走り回ったり、遊んだりするため、最近は長女を連れていくといったん家に帰り、終わりの時間に合わせて、迎えにいくようになっていました。

先日の話です。終わりの時間に合わせて迎えに行くと、練習を終えた長女が目に涙をいっぱい貯めていました。思わず「どうしたの? 何かあったの?」と聞くと「今日、型の練習があって、みんなが型を披露したんだけれど、私だけ型を覚えきれてなくて、途中でできなくなっちゃった」と言うのです。詳しく話を聞くと、ほかの子供たちはインターネットで、その型の動画を見て練習しているとのことでした。

ここで『ニューモラル 心を育てる言葉366日』7月18日“家族は運命共同体”をご紹介します。
――家族の絆を育むということは、家族一人ひとりを意識し、大切にすることから始まります。夫妻、親子、祖父母、きょうだいは、最も身近で日常的な人間関係です。ふだん一緒に生活をしているからこそ、意識して目を向けると、そこには楽しいことやうれしいこともたくさん見つかるのではないでしょうか。
一人の喜びは家族の皆の喜びとなり、家族の皆が喜ぶことで、その喜びが二倍にも三倍にも大きくなります。また、一人の苦しみや悲しみは、家族全員の苦しみや悲しみとなります。しかし、その困難を家族の皆で分かち合うことで、力強く乗り越えていくこともできます。まさに、家族は「運命共同体」なのです。たくさんの喜びや悲しみを家族で共有することで、〝私は家族と共に生きている〟という実感が生まれてくることでしょう――

子供たちの習い事に関して、私は心のどこかで他人事と捉えていました。ですから家で練習させるという意識もありませんでした。しかし、それでは子供が自発的に練習するということはないでしょう。つまり、長女を泣かせた原因は親である私にあるのです。親が寄り添って、一緒に練習していくという姿勢が大切だと痛感しました。家族は「運命共同体」であることを意識して、空手の型をおぼえて喜び合えるよう、一緒に練習していきたいと考え直す出来事となりました。

 

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