「建国記念の日」と「建国記念日」

 こんにちは。オンラインショップ「道徳の本屋さん」店長の佐野です。
 昨日は元号が令和になって初めての「建国記念の日」でした。「建国記念の日」は「国民の祝日に関する法律」で「建国をしのび、国を愛する心を養う」日として定められています。
 ところで日本の「建国記念の日」は、諸外国の「建国記念日」とは趣が違うことをご存じでしょうか。アメリカ合衆国の「建国記念日」は7月4日。1776年のこの日、アメリカは「独立宣言」を採択し、イギリスから独立しました。それを記念して、毎年7月4日を「独立記念日(Independence Day)」として盛大に祝っています。また、ドイツでは1990年に東西分裂をしていた国家が再統一した10月3日を「ドイツ統一の日」として建国記念日に制定しています。
 海外の多くの国は、他国からの独立や現在の国家の形を成した日を「建国記念日」としてお祝いしています。ところが、日本において「建国記念の日」は「日本国ができたことをお祝いする日」であって「日本国が成立した日」ではないのです。
 ここで『国民の祝日と日本の文化』(生方徹夫著)より「建国記念の日」の一節をご紹介します。
  ――もとは、初代天皇とされる神武天皇が即位した日(2月11日)を日本の紀元として「紀元節」が定められていました。紀元節には全国の神社で「紀元祭」と呼ばれる祭事が催されていたほか、国民の間でも「建国祭」として祭典が行われていました。戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の意向で祭日から削除されたものの、日本国内で紀元節を復活させようという動きが高まり、反対する動きを抑えて建国を記念するための祝日を設けることになりました。そうした経緯から、昭和41(1966)年の祝日法の改正によって、「建国記念の日」が国民の祝日に加えられて、翌年の2月11日から施行されました――

 ちなみに2月11日という日付は、日本書紀にあった旧暦の紀元前660年1月1日に神武天皇が即位したという記述をもとに、グレゴリオ暦に換算した日付だそうです。神武天皇から126代を数える今上陛下の御代「令和」になって、初めての「建国記念の日」。そんなメモリアルな祝日を、皆さんはどのように過ごされましたか。

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