尊いお伊勢さん
こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。
ここ数年、自宅近くの水田で稲作体験をしています。
4月は田起こし。
田んぼには、昨年刈り取った稲の古株が植わっています。
これを手で引っこ抜き、逆さまにしたら、再び泥の
中に戻します。これは、田んぼの泥をかきまぜて
空気を入れるのと同時に、古株を土に還す作業です。
5月は田植え。
三株一把の稲を、田植え定規を使って等間隔に植え
ていきます。田植え唄は、ワークソングです♪
9月は稲刈り。
稲刈り前は台風と聞くだけでヒヤヒヤ。稲が倒れ
ないようにと、数株を束にして紐で結びます。
稲穂を泥から守らなきゃ!!
10月は脱穀。
干した稲穂を、古農具の「足踏み脱穀機」にかけ
米粒をそぎ落とします。次に、「唐箕」で殻やゴミ
と米粒を選別します。
残った藁で、藁細工体験。しめ飾りなどを作ります。
11月は収穫祭。
餅つきをして、自然の恵みを皆で分け合い、
この喜びを作り出してくれた全てに感謝!!
「自然って大切だよね」という実感を、多くの
人と分かち合いたい……そんな思いで、毎年続け
られている稲作体験。古くからの知恵と道具が今も
息づき、集まる人々の“お腹”と“心”を満たしています。
山中隆雄さんの著書
『日本の心を伝える伊勢の神宮』から一節をご紹介します。
――天孫降臨のとき、天照大神が三種の神器
とは別に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に渡された
ものは斎庭(ゆにわ)の稲穂です。
(中略)日本では、神話の時代から一貫してお米を
授かって国民の命を保ち、国民の幸せのために祈ってきたわけです。――
外宮(豊受大神宮)では
「ご皇室をはじめ日本の全国民が、今日一日、
食べ物で不自由がないように」と朝夕祈るお祭りが
1500年もの間一日も欠かさずに続けられているそうです。
“尊いお伊勢さん”
と人が呼ぶ気持ちが、よくわかった1冊。
いつか、私も参拝したいです!