育てる心

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

地域の森を保全するボランティア活動に参加しています。

この団体では、活動内容を広報紙にまとめ、

公園や町会の掲示板、地元の小中学校に掲示しています。

 

「見て! 部屋を片付けていたら広報紙の創刊号が出てきたの。差し上げるわ」と先輩。

創刊号から携わってきた方です。

記念すべき第1号の発行日は、平成12年(2000年)9月1日。

“緑豊かな農村的風景が残るこの自然を、市民の貴重な財産として永久に保存できないものか”

と、平成6年から地権者と3つの町会が協議をはじめ、

地域内外の多くの方々の賛同も得て、現在の団体が発足したという経緯が書かれていました。

「当時は年に1回の発行だったけれど、3町会の回覧板で配布していたのよ」と先輩。

創刊当時の熱い思い、そして現在も絶やさない強い意志を感じずにはいられません。

 

その先輩が昨年から体調を崩され、

不在のなか、編集をかって出てくれたのは私と同世代の友人でした。

しかし、プレッシャーが大きかった……。

ある時、その想いを、別の先輩と私にメールで打ち明けてくれたのです。

 

友人のメールには、次のようなことが書かれていました。

「広報は得意分野にもかかわらず、発行が滞っています。

“自分のアイデア”や“自分らしさ”で作っていくのではなく、

“これまでのやり方”を継承していかなければという思いから、

気が付いたら身動きがとれなくなっていたのです」と。

このメールを受け取った先輩は、私たちにとって“おばあちゃん”のような方。

その返信には、こう綴られていました。

「人の続きが得意な人と、自分らしくやりたい人、

それはどちらが良いというわけではなく、それぞれの個性です。

目的は、森の自然・文化・活動を多くの方に知ってもらい、

楽しんでいただくこと。

それさえ外さなければ良いと、私は思うのです。

出来上がりを楽しみにしています」

 

私の心にも響くメッセージでした。

 

『ニューモラル』No.582(平成30年2月)より、一節をご紹介します。

“相手の持ち味や豊かな可能性を認め、その成長と幸せを心から祈る――そうした心づかいに基づく助言は、相手の心に落ち、お互いの安心と喜びを生むことでしょう”

 

強くて熱い、情熱を持った背中を見せてくれる先輩。

包容力を持って支えてくれる先輩。

悩みに共感し合える友人。

支えてくれる人に恵まれている私たちです。