みんなが幸せになる道を探っていく
こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。
息子が小学1年生だったころ、地域の森で開かれた自然観察会に参加したときのことです。
この森で保全活動をされている方が、子供たちにこんな話をされていました。
「いいかい。この森は、生きものたちの“大きな家”なんだよ」
「生きものたちの家? どこに建ってるの? 」
と、辺りを見回す子供たち。
「人間が住むような建物はないけれど、木や草、水や土の中は、生きものたちにとって“家”のようなものだよ。だからね、君たち……。
君たちは生きものたちの家に遊びに来た“お客様”だ。生きものたちを見かけても、むやみに驚かせたり、連れて帰ったりしちゃいけないよ」
人間が、お客様……。
これまで、そんなふうに考えたことがなかった私。
小さな命への敬意を、身近に感じた出来事でした。
あれから4年。
保全活動に携わる中で、保全には森の中だけでなく外(周辺)にも気を配る必要があることを知りました。
「活動家・自然・社会」がともに笑顔になれる……。
そんな活動をめざしています。
『生涯教育の先駆者 廣池千九郎物語』から一節をご紹介します。
――千九郎の説く「道徳的な生き方」の特徴は、「三方よし」という点にありました。
わたしたちが何か行動を起こすとき、自分のことばかり考えるのではなく、相手のことも思いやらなければならないのは、言うまでもありません。
ところが、自分と相手の両方に都合がよいと思ってしたことで、周りの人や社会に迷惑をかけてしまう場合もあります。
そうならないためには、いつも「自分・相手・第三者」という、みんなが幸せになる道を探っていく必要があります。
世の中の人、1人ひとりがそうした考えを持ってこそ、よりよい社会が実現すると、千九郎は考えたのです――