母と地震と読書

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

読書が苦手だった私に、
「母さんはね、図書室の本をすべて読んでしまうくらい本が大好きだった」と母。

すると、父が
「母さん、あの話をしてあげなよ」と、なぜか少し呆れ顔。

「ああ、あの話ね……」
あまり話したくなさそうな母に、
「何? 気になる! 」と、私。

「母さんが中学生だった時、新潟地震って大きな地震があったの。日本海側に大きな被害があったけど、私が住んでいた山側もけっこう揺れが大きかったみたい」と、母。

「みたい、って? 」と私。

「教室で、昼休みに図書室から借りた本を読んでいたの。予鈴が鳴っても先生が教室に来ないから、今のうちと思って……。そのうち、本の世界に入ってしまった。
ただ、ずいぶん読み進めたというのに先生がまだ来ない。そこでふと周りを見たら、誰もいなくなっていたの。外から声が聞こえて窓から下を覗き込むと、校庭にはたくさんの人。その中にいたクラスメイトが私の顔を見つけるなり“早く降りてこい! ”と叫んでいた」と、母。

「まさか……。地震に気がつかなかったの? 」と、背筋がゾッとした私。

「まあ……、そういうことだ。それにしても母さんの集中力には驚くよな」と、父。

母の極端なまでの集中力が起こした仰天エピソードでした。
ただただ、母が無事だったことに感謝です……。

それにしても、私も少し自覚するところが……。
好きな工作をしていると、周りのことは何もかも気にならなくなってしまいます。

『れいろう』平成30年5月号の特集「“いのち”を遡る――運を開くご先祖につながる生き方」の中で、一般社団法人人間力大学校 天明 茂理事長は次のようなことをお話されています。
――そうやってご先祖に関心をもち、つながることが人生を豊かにします。ところが最近は「自分の長所は、自分が努力して培ったものだ」と考え、ご先祖との縁を切ってしまう人がとても多い。実にもったいないですね。仮に、今ある長所の2、3割は自分の努力で培ったものだとしましょう。考えてみてください。そうやって努力ができる気質、環境というものは、誰から与えられたものなんでしょうか――

好きなことに集中できるって、幸せですよね!!
このような気質は、遠い先祖から母、私と受け継いできたものかも知れません。
そのような気質をいただけていること、両親、ご先祖さま、すべてのことに感謝ですが、極端にならないように注意しようと思います!

 

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