心は人それぞれだから

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

「11歳の息子へ」

目で見たことより、目で見て感じたこと。

耳で聞いたことより、耳で聞いて感じたこと。

心で感じたことから、想像してほしい。

自分のこと、相手のこと、皆のこと、いろいろなことを。

 

感じる心は人それぞれだから、

まったく共感できない人に戸惑ってしまうかもしれない。

でも、お互いに違いがあるからこそ、それぞれの持ち味が輝いて、

知らず知らずに助け合っている。

 

感じる心は人それぞれだから、

まったく一緒の人がいないと残念に思うかもしれない。

でも、だからこそ、少しでも共感し合えることは有り難くて、

難しいから少しでも分かり合おうと思える。

 

目と耳だけじゃなく、心を使うことを忘れずにいれば、

いつかきっと実感できる時が来ると思う。

“心は人それぞれだから、豊かで尊い”ということを。

あなたの心が、大きな感動で満たされる時を、私は楽しみにしています。

 

白駒妃登美さんの著書『なでしこ歴史物語』から、一節をご紹介します。

――そうしたら館長さんが、「白駒さんはパールネットワークという言葉をご存知ですか」と。三重県は真珠の産地ですから、そこに由来する言葉かと思ったら、そうじゃない。「パールというのは1粒1粒も美しいけれども、それが重なることで、よりお互いが美しさを引き立てあい、輝かせ合ってますよね。実は私は、人間も一緒だと思うんですよ。確かに本居宣長によって、『古事記』の神々も『万葉集』の歌人たちも『源氏物語』を書いた紫式部も輝きをより放ちましたが、逆も言えるんです。彼らがいたからこそ、宣長が輝いている。そういう意味で、人間関係は鏡であり、与える側と受け取る側があるのではなくて、お互いが影響を与え合い、受け合って、輝き合っている存在なんですよね」と。それを聞いて心から感動してしまいました。なでしこの歴史と今を生きる私たちの関係も、まさにこのパールネットワークだなって思うんです――

 

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