生きる力
こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。
最期の最後まで“生きる力”を使いきった義父。
起き上がること、歩くこと、腕や足を動かすことさえ、パワーがいる。
誰かの名前を呼ぶこと、誰かの話を聞くこと、誰かと笑い、誰かに怒ることさえ、なんてパワーがいることなんだろう。
息をすることすら……。
父との別れを惜しみ泣くことができる私たちには、まだ生きる力が残されている。
「歴史に学ぼう、先人に学ぼう」第一集、『語り継ぎたい日本人』の中から、「生命の尊厳を描き続けた手塚治虫」(宮田顕輔 著)より一節をご紹介します。
――「生命の尊厳」、それはすなわち、神から与えられた限りある命をいかに大切に使うかということであり、治虫はそれを生涯その身自ら示し続けたのである。
治虫がこれほどまでに漫画を描き続けた理由の根底には、「生命の尊厳」について誰よりも深く理解し、それを人々に伝えなければならないという強い使命感が存在する。そのような生き方は、本来人間として地球に生を受けた以上、果たすべき役割を全うしたに過ぎないかもしれない。――
この限りある“生きる力”を、さて、何に使おうかと考える今年の夏です。