ぶれない想い

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。
ご近所の方が経営している喫茶店で、月に1度、開かれている「子供食堂」。
昨年のこと、
「先日、30kgのお米を子供食堂に寄付したいっていう方から、電話をもらったんだ」と、オーナーのおじちゃん。
月に1度の子供食堂も、ずっと長く続けていくためには、赤字を出すわけにはいきません。お米をいただけるなんて、ありがたいと思った私は
「まぁ! それは良かったじゃないですか!! 」と、笑顔で答えました。
すると、
「その30kgのお米っていうのは古米なんだ。ほら、ここは1回の開催に30kgも使わないし、開催も月に1度だから、新米の時期を逃すことになるだろう……。私は、子供食堂にくる子供たちにこそ、この時期にしか食べられない美味しい新米を食べてほしいと思っているんだ。だから、別のところで使ってもらったほうがいいと思って、今回はお断りしたんだよ」と、おじちゃん。
どんな時もブレずに、子供たちを気づかうおじちゃんに、何が大事なのかをハッと気づかされたように思いました。

それから数ヶ月して、私がその喫茶店でお茶をしているときに1人の女性が店に訪ねてきました。
「次回の子供食堂のメニューは何ですか? 」と、女性。
「コロッケ定食です」と、おじちゃん。
「じゃぁ、お米使いますね! 何kg持ってきましょうか」と、その女性は嬉しそうに話します。

その方が帰られてから、おじちゃんに聞いてみると、
「前回の子供食堂から、あの方がお米を提供してくれることになったんだ。新米で、ほしい量だけ持ってきてくれるんだよ」と。
 

『一日一歩 『道経塾』名言集 Part4』より、認定NPO法人テラ・ルネッサンス理事・創立者の鬼丸昌也さんの「人の思いは時間差でつながる」から一節をご紹介します。
“結果を急がないことです。インドの指導者・ガンジーが「善きことはカタツムリの速さで進む」と言ったように、誰かの役に立ちたいという思いで始めた事業なら、その思いさえ持ち続けていれば、最適な相手が最適な時期に、しかも喜んで協力を申し出てくれます。メールやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が主流の昨今だからこそ、人の思いは時間差でつながるということを忘れず、気を長く持って事業に取り組んでいきたいと思っていることろです”

おじちゃんのぶれない想いが、まるで幸運のめぐり合わせを引き寄せたかのように感じました。
 

  

にほんブログ村 本ブログ 本・読書情報へにほんブログ村「本・読書情報」に参加しています。