祈り

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。
普段、電車で遠出をすることがほとんどない私ですが、先日、電車に乗って出かけました。

目的地に最寄りの駅は、乗り換えなしで行ける駅。その駅の出口さえ間違えなければ、方向音痴の私でも、なんとか辿りつけそうな場所です。
約束の時間までに到着できるかな? と、ちょっと不安に思いつつ、電車に乗り、席に座りました。

途中、ある駅で仲良く話をしている女性2人と男性1人が乗ってこられました。私の親世代くらいと思われる方たちです。
しかし、空いている席は2つ。
男性は、
「どうぞ、女性2人が座ってください。私は若くないから、足腰のトレーニングをしようと思います」と、明るい口調で話されました。

一方で私は、降りる駅が近づくにつれソワソワ。そろそろ席を立って、ドアの辺りに移動しようと思っていたのです。それは、降りる駅に電車が近づき停車するまでの間に、電車の中からホームの様子を確認するため。

そこで、
「どうぞ、よろしければ、こちらの席にお座りください」と、男性に話しかけました。
“トレーニングをするから”と、知人女性に席を譲ったばかりの男性は、
「おぉ! あなたは私より若いのだから、まだまだ座っていていいじゃないですか」と。
「いえいえ。私は次の駅で降りますので、どうぞ」と言い、男性に背を向けドアの近くまで移動しました。

すると、
背中の向こうで
「神のご加護がありますように……」
と、つぶやく男性の声が聞こえたのです。

席を譲ったばかりの男性と、席を立とうと思っていた私。この絶妙なタイミングの巡り合わせを神様からのプレゼントのように受け止めてくださったんだなと感じました。
そして、まさか祈っていただけるとは!! 初めて行く場所への心細さから、緊張していた心がほぐれていき、とても有り難く思いました。

誰かが誰かの、皆の幸せを祈る……。
なかなか口に出さないから気がつかないけれど、きっとこの世の中には、そんな祈りが溢れているのかもしれません。

ここで、『ニューモラル 心を育てる言葉366日』6月30日「“祈り”が人生を豊かにする」から一節をご紹します。
“日本語の「いのり」という言葉の語源は、「生宣り(いのり)」だと解釈されています。人生にはいろいろな悩みや難問が待ち受けていますが、「自分はめげずに頑張って生きるぞ! 」と宣言することが「祈り(生宣り)」といえます。自分に宣言をすることで、心は積極的に問題に向かっていけるようになるはずです。
(中略)自分のために祈るだけでなく、人の幸せのために祈り、大自然への感謝の気持ちを込めて祈る――そうした習慣を持つことで、いっそう心豊かな人生を歩むことができるのではないでしょうか”

今年一年の感謝を祈りに込める年末。
来年の抱負を宣言する年始。
まさに、年末年始は人々の「祈り」で溢れていますね。

「来年は、人の幸せを口に出して祈れる自分となれますように! 」
そして、
「どうか皆様にとって、新しい年が充実した実りの多い一年となりますように……」
心からお祈りいたします。

 

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