「スキル」と「心」

こんにちは。オンラインショップ「道徳の本屋さん」店長の佐野です。
先日、チーム・ビルディングを学ぶための体験型研修に参加してきました。

その研修は、ほぼ初対面の参加者で構成された7人のグループになって、与えられた課題を解いていくというもので、そのアクティビティを通して、チームのあり方、リーダーのあり方、メンバーのあり方を学べるようになっていました。しかしながら、ただアクティビティをするだけでは、参加者の意識が課題の成否にしか向きません。それを学びに昇華するためにサポートする、ファシリテーターという方々が各グループに1人ついていました。

アクティビティが終わると、その結果や過程を振り返り、その中で「なぜできたのか」「なぜできなかったのか」を明確にするのが、ファシリテーターの役割でした。その際にファシリテーターの皆さんが「あれは良かった」「あれは悪かった」と判断することはありません。ただ「あの時は、どう感じました」「あれは、この結果にどうつながりました」と質問をして、参加者に気づきを促すだけです。

ですが、この気づきが学びには絶大で、第三者に「良かった」「悪かった」と判定されるより、自分自身で気づいたことの方が確実に身につくことを体感しました。

ここで、『ファシリテーションのすすめ ―― 人をつなぐ 心をつなぐ』第3章「ファシリテーションの心づかい」の一節をご紹介します。
――話し合いの進め方と聞くと、スキルや手法という言葉を思い浮かべると思いますが、まずは、どのような心づかいでその手法を使うのかが重要です。
心づかいが木の根っこのようにファシリテーターの手法を支えていきます――

思い起こすと、私が所属したグループを担当したファシリテーターの方は、参加者の意見をきちんと「受け止め」、「公平に接して」私たち参加者が気づいて、学ぶことを「信じて」いてくれたように思います。これからの学びには、ファシリテーターの「スキル」と「心づかい」がとても大切なんだなと感じた今日このごろです。

 

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