わが国の歴史と伝統のシンボル、それは”天皇”
所 功 著
四六判 256頁
ISBNコード:978-4-89639-163-3
【主な内容】
歴代天皇のご事績から、日本の国柄と品格を読み解く
本書は、歴代天皇が祖先の遺風や教訓を守りながら、いわば“道義国家・家族国家”を目標・理想に掲げ、その実現に努力されてきた実像を通して、日本の国柄や品格を解き明かします。天皇研究の入門書として最適な一冊です。
(目次)
まえがき ― 日本のナショナル・デー
凡例
本論 主な天皇の実像
•スメラミコト(天皇)の”親政”
〔一〕 古代 (大和時代)
•神武天皇の東征と建国の理想
•崇神天皇の元で国内統一前進
•倭姫命と日本武尊の歴史的役割
•神功皇后による遠征と皇嗣の摂政
•雄略天皇(倭王武)の内政外交
•皇統の断絶を救った継体天皇
•仏教を慎重に受容した欽明天皇
〔二〕 上代 (飛鳥・奈良・平安時代)
•推古女帝と摂政の聖徳太子
•「大化改新」を主導した天智天皇
•律令体制を確立した天武・持統天皇
•天平文化を具現した聖武天皇
•孝謙=称徳女帝の宿命と苦慮
•千年の”平安楽土”を築いた恒武天皇
•唐風文化に習熟した嵯峨天皇
•”寛平の治”を実現した宇多天皇
•醍醐・村上両帝による延喜・天暦の治
•一条天皇と後宮・摂関家の人々
•親政と初の院政に励んだ白河天皇
〔三〕 中世 (鎌倉・南北朝・室町時代)
•難局を打開した「治天の君」後白河上皇
•承久の変に殉じた後鳥羽・順徳両上皇
•両統迭立と花園天皇の御教訓
•親政と倒幕を断行した後醍醐天皇
•南北朝の合体と後南朝と伏見宮
•”皇威”を護り通した乱世の天皇
〔四〕 近世 (安土桃山・江戸時代)
•幕府と対峙し続けた気骨の後水尾天皇
•朝儀の復興に尽力した霊元天皇
•中継ぎと後見を務めた後桜町女帝
•幕末に毅然と対処した孝明天皇
〔五〕 近現代 (東京時代)
•近代国家の形成を主導した明治大帝
•皇后と摂政の補佐を得た大正天皇
•「二十世紀の名君」昭和天皇の帝王学
•「平成」の理想に邁進する今上陛下
補論 歴代天皇の略伝
1.古 代 (神武天皇〜崇崚天皇)
2.上 代 (推古女皇〜高倉天皇)
3.中 世 (安徳天皇〜後陽成天皇)
4.近 世 (後水尾天皇〜孝明天皇)
5.近現代 (明治天皇〜今上天皇)
あとがき ― 日本の品格のシンボル
•付録一 歴代天皇の略系図
•付録二 歴代天皇の略年表(兼索引)
【著者略歴】
所 功(ところ いさお)
昭和16年(1941)12月12日、岐阜県生まれ。41年、名古屋大学大学院修士課程修了。皇學館大学助教授・文部省教科書調査官などを経て、56年から京都産業大学教授(教養部→法学部・日本文化研究所)。61年、法学博士(慶應義塾大学、日本法制文化史)。著書に、『平安朝儀式書成立史の研究』『宮廷儀式書成立史の再検討』(国書刊行会)、『皇室の伝統と日本文化』『国旗・国歌と日本の教育』『あの道この径100話』(モラロジー研究所)、『日本の年号』『年号の歴史』(雄山閣出版)、『国旗・国歌の常識』(東京堂出版)、『近現代の「女性天皇」論』(展転社)、『皇位継承』(共著、文春新書)、『天皇の人生儀礼』(小学館文庫)、『日本歴史再考』『伊勢神宮』(講談社学術文庫)、『京都の三大祭』(角川選書)、『菅原道真の実像』(臨川書店)、『三善清行』(吉川弘文館)『靖國の祈り遥かに』(神社新報社)、『「国民の祝日」の由来がわかる小事典』『皇位継承のあり方』(PHP新書)など。