愛のエネルギーが子供を変える
商品情報
愛のエネルギーが子供を変える

家庭で生かす心の教育

渡辺 晋三 著

四六判 192頁

ISBNコード:4-89639-024-5

商品説明

長年、学校教育の現場に携わり、またカウンセラーとしていじめや不登校などの問題に、最前線で取り組んできた著者が、愛と勇気を持って課題に向き合うことの大切さを訴えます。子供たちの問題行動とその背景にある「家庭」とのかかわりについて具体的な事例を交えて紹介し、家庭で子供の心を育てることの大切さを提示します。

【主な内容】

はじめに

<I 心が育っていない子供たち>

一、子供も大人も病んでいる

  (一)昼間から眠い子供たち

  (二)非社会性の子供たち

   •緘黙症
   •心身症
   •不登校
   •家庭内暴力
   •思春期拒食症
   •抑鬱病
   •遺糞症
   •潔癖症・脅迫精神症

  (三)反社会性の子供たち
   •暴走族
   •薬物の乱用
   •性的逸脱行為
   •万引き

二、心の危険信号

  (一)無言の訴え

  (二)いじめっ子、いじめられっ子
   •現場は苦しんでいる
   •いじめの実態は分かりにくい
   •いじめっ子・いじめられっ子の人間関係
   •いじめっ子・いじめられっ子の共通点
   •弱い「親と子の絆」
   •規制がきかない

三、子供の心を育てるために

  (一)身近なところから社会性を育てよう

  (二)自分を楽しもう

  (三)自分で考え、行動する時間を与えよう

  (四)個性と創造性を育てよう

  (五)子供に判断させよう

<II 知・情・意を育てる教育>

一、三つの経験欠如

  (一)情動の欠如
   •美しいものを美しいと感じる心
   •先生の声が聞えなくなった少年
   •お菓子を食べない大学生
   •他人のような夫

  (二)学びの欠如
   •おばあちゃんの教育
   •自ら学びはじめる経験を

  (三)遊びの欠如

二、「心」が成長するプロセス

  (一)心が育つプロセス

  (二)胎教

  (三)乳幼児期
   •親子の信頼関係
   •一歳から三歳
   •三歳から六歳

  (四)児童期
   •六歳から十二歳(小学生)

  (五)思春期
   •中学・高校生の反抗期 ―― 死と再生の時代

三、生き生きとした教育のために

  (一)目の輝きを取り戻そう

  (二)生き生きとした子供の共通点
   •友だちの信望が厚い
   •成績がだんだんよくなる
   •未来志向
   •本を読むのが好き
   •家庭が楽しかった

四、子供を伸ばす家庭教育 ―― 四つの課題

  (一)自己教育力
   •自己教育力を育てる
   •受験に失敗した中学生
   •お母さんの態度
   •思うようにならないことが人生には大切

  (二)感性教育

  (三)夢を持たせよう

  (四)「自分」と競争させよう
   •ゴール志向からロール志向へ
   •比較より達成感・有態感
   •自分と競争する

<III 家庭で生かす心の教育>

一、家庭の教育力を高めるために

  (一)家庭の崩壊
   •お米のとぎ汁が捨てられない
   •親の資格試験?
   •できちゃった結婚
   •育児ノイローゼ
   •子供への虐待
   •ステップ・ファミリー
   •エディプス・コンプレックス

二、家庭の教育的な機能

  (一)精神的な文化の衰退
   •「座敷」の教育的な機能

  (二)「しつけの場」の喪失
   •「茶の間」の教育的な機能
   •団地教育・マンション型教育
   •大掃除
   •向こう三軒両隣
   •よその子の教育もしよう

三、「夫婦」四つのタイプ

  (一)妻優位型

  (二)夫優位型

  (三)バラバラ型
   •「お母さんの好きにすれば」
   •愛のエネルギー

四、父親の役割、母親の役割

  (一)優しさと厳しさ

  (二)親の後姿こそが教育

  (三)自然から学ぶこと
   •「うちはよそと反対ね」

  (四)家庭は癒しの場

五、親が自分の心を育てよう

  (一)累代教育の視点

  (二)夫婦は努力して夫婦になっていく

六、人間の値打ちとは何か

  (一)諸々の力を生かすもの

  (二)心のエネルギー

  (三)心の生涯学習

【著者略歴】
渡辺 晋三(わたなべ しんぞう)
昭和11年(1936年)神奈川県生まれ。 私立富士見丘高校講師を経て、現在、渡辺教育相談室主宰、モラロジー研究所学習推進部相談室相談員・社会教育講師、麗澤大学学生相談室カウンセラーとして、主に青少年の問題行動や家庭問題の相談に携わる。 著書に『カウンセリングの心』(共著・麗澤大学出版会)『心を育てる教育』(共著・モラロジー研究所)など。